2008年に解散して以降も根強い人気を誇る、伝説的なバンド「SUPER BUTTER DOG」をご存じだろうか。
現在ハナレグミとして活躍中の永積タカシや、最近テレビでも引っ張りだこのレキシこと池田貴史らが所属したこのバンドは、FUNKと60~70年代の日本のポップスをミックスしたような曲調が魅力的で、時に思わず笑ってしまうような曲があれば、心にグサッと刺さるような曲も歌われたりする。
今回ピックアップする「サヨナラCOLOR」は、完全に後者の曲。
初めて聴いたのは、確か大学生の頃だったけれど、社会人となって10年以上、脇目も振らず走りまくってきた今聴くと、以前よりもはるかに深いところにグサッとくる。
引用元:www.laughin.co.jp
そこから旅立つことは
とても力がいるよ
波風たてられること
きらう人 ばかりで
でも君はそれでいいの?
楽がしたかっただけなの?
僕をだましてもいいけど
自分はもう だまさないで
サヨナラからはじまることが
たくさんあるんだよ
本当のことが見えてるなら
その思いを僕に見せて
一番の歌詞だけ、転載させていただきました。
ぜひ歌詞サイトか何かで、全部の歌詞を見てほしいし、曲を聴いてほしい。
慣性の法則は、人生にもあてはまる
この曲を聞いて感じるのは、自分の足で立っているのか、ということ。
ラッシュ時の満員電車みたいに、ただ流されているだけになっていないか、ということ。
人生は時間制限のある選択の連続で、気を抜くと制限時間が来てしまい、自分の意思決定をしないまま、流れに身を任せることになってしまう。
その結果、何となくモヤモヤした思いを抱えるんだけど、そこにさえ目をつぶれば、きっと流れに身をゆだねるのは楽なんだと思う。「これでいいんだ」って思いこもうとする自分と、「いいわけないだろ」って思ってる自分がせめぎあうけど、その争いからも目をそらしてしまう。
そんなこんなで自分をごまかし続けて、流れに身を任せた結果に不平不満を言い続ける日々を送る。
サヨナラすべきなのは、きっとそんな自分で。
今いる場所を変える決断も、続ける決断も、どちらも自分で決めなきゃいけない。
覚悟を決めて、自分の足で進むべき方向へ進まなきゃいけない。
それは、場合によってはつらいし、勇気がいること。
でも、自分でそう決断したのなら、きっと他ならぬ自分自身が味方になってくれる。
環境を変える選択肢が、必ずしも正解じゃない
何か思いつめた時、環境を変えて、新しい扉を開くことは、とてもチャレンジングで、とても前向きなようで、なんだかカッコよい決断のように見えてしまう。
でもボクは何かを辞めることも、何かを続けることも、同じくらい覚悟がいると思う。
変えなきゃいけないのは、慣性に流されている自分であって、必ずしも環境のことではない。環境を変えてしまうことが手っ取り早いように思えるけれど、別に今の環境のままでも自分を変えることはできるはず。
もちろん環境を変える影響はとても大きいのだけれど、環境を変えたところで自分が変わらなければ、結局新しい環境で流されることになってしまうので、本当に変えなければいけないのは何で、そのために環境変化は必須なのかどうかというのは、ちゃんと考えるべきだと思っている。
組織の中で働いていく中では、各自が各自の意思決定をした結果、サヨナラをすることもある。それはやっぱりさみしさや、痛みを伴うこともあるけれど、でもお互い自分に正直になって、自分の「本当のこと」を見つめた上で決めたことなら、応援したいと思う。
ボクは、自分の意思で今の仕事に就いて、自分をつらぬいて、この10月でちょうど8年目に入ったところ。その間、たくさんの別れがあって。同じ道を歩かない決断をした大切な仲間たちがいて。でもまだボク自身は、この道を歩き続けている。
なぜかは、正直自分でもよくわからない。他の選択肢があったことも知っているけれど、そちらを選ばないという意思決定を、自分なりにしてきたつもり。
理由なんて、本当によくわからないし、もしかしたら賢い判断ではないのかもしれないけれど、それでもボクは自分の足で立って、続ける覚悟を決めたんだ。
だから、今日もまだまだイケてない自分自身に辟易しながら、「しょーがない奴だなぁ」とつぶやいて、それでもこの道を進んでいこうとしているんだ。
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