さかいゆう 「君と僕の挽歌」

ボクは、大抵の才能の劣位は、努力でどうにかできると信じている。
実態はどうあれ、そう信じなければやってられないっていう方が、正直な気持ちに近いのかもしれない。

それでも、努力ではどうしようもないこともやっぱりあって。そのひとつが、アーティストでいう「歌声」だと思う。歌い手の「声」は、好みは多少出るけれど、魅力的な声っていうのは、やっぱり先天的なものが大きい。

とてもうらやましいと思うのだけれど、こればっかりはどうしようもないから、今日もイヤホンを通して、すてきな声に触れられることを幸せに思ったりする。


そんなすてきな声の持ち主が、さかいゆう。ボクの大好きなシンガーだ。

引用元:okmusic.jp


彼の曲はとてもすてきな曲が多くて、どれかひとつを挙げるのはとっても大変なのだけれど、その中でも特に好きな曲のひとつ『君と僕の挽歌』をチョイスしてみた。


『君と僕の挽歌』は、挽歌の名の通り、共にミュージシャンを目指した親友に向けたレクイエムだ。彼のやさしく、まっすぐで、それでいて個性的な声が歌い上げるレクイエムは、心の奥の奥まで響いてきて、今はもう遠くに行ってしまった大切な人を思い出させる。


別れの瞬間も なぜだろう?
悲しみよりも「ありがとう」がこみ上げて来たよ


このフレーズに、昨年の冬に亡くした祖母を思い起こす。
永い眠りについた祖母を見つめながら、心に浮かんできたコトバは、何よりもまず「これまでありがとう」だった。

悲しかったけど。堪えきれないくらいに。
それでも伝えたかったのは、感謝のコトバだった。


How's it going?
調子どうですか?
こちらはツライこともありますが


おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。

なんて、有名すぎるフレーズを追加して、天国に届けようと思った、
「涼しさ」から「肌寒さ」に変わり始めた季節の早朝。


少し涙腺をゆるめつつ、やさしい気持にしてくれる逸曲。
ご堪能あれ。


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