GIANT KILLING(ジャイアントキリング 『モーニング』(講談社))9巻から。
元エースだった達海猛がイギリスから戻って率いることになったのは、かつて自分が所属し、いまや弱小となってしまったサッカークラブ「ETU(イースト・トーキョー・ユナイテッド)」。
負け癖のついてしまったチームを、時に戦術をめぐらせ、時に選手を鼓舞し、格上のチームを倒していく(=ジャイアントキリング)様を描くマンガ。
というのが、超ざっくりとした、このマンガの説明。
サッカーを舞台としているものの、ビジネスにも通じる示唆が多く、経営者にも好まれている。
個人的には、このマンガの特徴は「よく負ける」ことだと思っている。
(同じ理由で、バスケ漫画の「あひるの空」もすごく好き)
高校生のインターハイや甲子園など、一度負けたら終わり、という舞台を描くと、ストーリー上どうしても、途中で一回負けて悔しい思いをし、それを糧に成長し、最後は優勝する、というのがどうしても定番となってしまう。
(そういう意味で、スラムダンクの最後は潔かったなぁ)
だけど、人生そううまくはいかない、勝利ばかりじゃないなんてことは、少しばかり時を重ねればわかるもので。
だから「よく負ける」このストーリーは、リアリティをもって読めるんだと思う。
for me.
今回取り上げるのは、そんなマンガ「ジャイアント・キリング」から。
数多くの名言があるこのマンガの中でも、特に痺れたコトバを。
少し説明をすると、これは世良という不器用なFWについて語られたコトバ。
彼はいわゆるスーパースターのような選手とは対照的な選手で、体格は貧相、テクニックはなく、頭がいいわけでもない。
そんな彼に向けて、監督の達海が言ったコトバが、今日のカケラ。
以下、引用――
世良みたいな選手ってのは、自分に何ができないかを知っている。
それはつまり、自分にできる限られたことがわかってるってことだ。
(中略)
おそらく世良みたいな連中は、劣等感から始まってる。
できないことを消去法で削ぎ落とし、できることだけを磨いてプレーしてる。
……磨いて輝かないものなんてない。
だから期待するんだ、俺は。
そういう奴が才能ってもんを凌駕するのを。
そういう選手の頑張りが、チームを強くするんだ。――引用、ここまで。
もう説明はいらないかもしれない。
「磨いて輝かないものなんてない」
努力を続けるっていうのは、結構パワーがいるもので。
メンタル的なガソリンを、時折給油しないと、なかなか続けるのはむずかしい。
「できるまでやって初めて、努力というんだ」って、昔何かで読んだ気がするんだけど、それは全くその通りで。
でも「できるまでやる」っていうのが、結構シンドイ。
(だからこそ、個人のチカラに差が生まれるんだけど)
だから「できるまでやる」ために、自分の中でのガソリンスタンドをいくつか持っておく。
ボクにとってこれは、そういう言葉。
for you.
誰しもが器用なわけじゃない。
できることよりも、できないことの方が多いのが、むしろ普通だ。
だから、やると決めたことは、磨き続けるんだ。
万能になる必要なんてない。
でも、何かひとつでも磨き続ければ、それはきっと輝くんだ。
そういうコトバが近くにあったら、きっと向かい風にも耐えられるんじゃないかな。
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